上越市・糸魚川市・妙高市・柏崎市・新潟県全域の皆様へ【障害年金申請をお考えの方へ】
『障害厚生年金3級から2級へ ― 多発性硬化症とともに歩む生活を、年金という形で支えられた瞬間』
障害年金のご相談を受ける中で、症状の進行に苦しみながらも、懸命に生活を続けていらっしゃる方々と多く出会います。今回ご紹介するのは、多発性硬化症と診断され、初回の申請から弊所がサポートさせていただき、障害厚生年金3級の認定を受けられた50代の男性のケースです。
その後、症状の進行に伴い額改定(増額)請求を行い、3級から2級への等級変更が認められました。こども加算も加わり、年間の受給額は改定前の約3倍となりました。初回申請から今回の額改定請求まで、長い年月にわたって病気と向き合ってこられたご本人・ご家族の歩みに、弊所がどのように寄り添わせていただいたかをお伝えできればと思います。
ご相談いただいた経緯
数年前、多発性硬化症の診断を受けられたこの方から、弊所に初めてご相談をいただいたのは、就労継続が困難となり、今後の生活に大きな不安を抱えておられた時期でした。診断を受けてからの日が浅く、ご本人・ご家族ともに「どのように申請を進めればよいのか」「今の症状で年金の対象になるのか」といった戸惑いを強くお持ちでした。
弊所では、初回申請の段階から、当時の病状や日常生活の状況を丁寧にヒアリングし、必要な書類の収集や診断書の依頼、申立書の作成など、申請手続き全般をサポートさせていただきました。その結果、当時の症状の実態に即した形で、障害厚生年金3級の認定を受けることができました。
しかし、認定はゴールではなく、そこからがまた新たな生活の始まりでした。時間の経過とともに、病状は静かに、しかし確実に進行していきました。構音障害により言葉を発することが難しくなり、書字困難によって意思を文字で伝えることも困難になっていきました。ご家族や周囲の方との意思疎通そのものが、大きな壁に直面していたのです。
さらに平衡機能障害が進み、屋内外を問わず移動が不安定になり、転倒のリスクが高まったことで、外出には見守りや付き添いが欠かせなくなりました。これらの身体的な変化は、精神面にも影を落とし、抑うつ傾向の増悪という形で表れていました。ご本人にとって、これほど辛いことはなかったはずです。日常生活能力は著しく低下し、就労はおろか、日々の暮らしそのものに大きな困難を抱えるようになっていました。
ちょうど障害年金の更新時期が近づいていたこともあり、「以前お世話になった事務所に、今の状態も改めて相談したい」というお言葉とともに、再びご連絡をいただきました。初回申請の際にもお話を伺っていたご縁もあり、今回の額改定請求についても、引き続きお手伝いさせていただくことになったのです。
弊所が大切にしたこと
額改定請求において最も重要なのは、診断書の記載内容が、実際の生活実態を正確に反映しているかどうかという点です。ご本人やご家族は、日々の困難に向き合うことに精一杯で、それを「等級認定のために必要な情報」として整理し、医師に的確に伝えることは容易ではありません。
弊所では、初回申請時からの経過を踏まえたうえで、ご本人・ご家族から改めて丁寧にヒアリングを重ね、構音障害や書字困難による意思疎通の支障、平衡機能障害による移動の不安定さや転倒リスク、外出時の見守りの必要性、そして抑うつ傾向の増悪による日常生活能力の低下といった状態を、具体的なエピソードとともに整理していきました。
そのうえで、主治医の先生に対して、日常生活の実態が診断書に正確に反映されるよう、必要な情報提供と連携を行いました。単に「症状が悪化している」という抽象的な訴えではなく、どのような場面で、どのような支障が生じているのかを具体的に示すことが、審査において何より重要だからです。
結果として
慎重に準備を重ねた結果、額改定請求が認められ、障害厚生年金は3級から2級へと等級が引き上げられました。加えて、こども加算も認定され、年間の受給額は改定前のおよそ3倍となりました。
これは単なる数字の変化ではありません。治療や介助に必要な費用、日々の暮らしにかかる負担を考えたとき、この差はご家族の生活の土台そのものを大きく変えるものでした。初回申請の時から今日までご一緒させていただいた弊所にとっても、心から嬉しいご報告となりました。
ご報告をした際、ご家族から「初めての申請の時から、ずっと相談できる相手がいてくれて心強かった。これで少し肩の荷が下りました」というお言葉をいただきました。私たちにとっても、この仕事をしていて本当に良かったと感じる瞬間です。
額改定請求について、お伝えしたいこと
障害年金は、一度認定を受けたら終わりではありません。症状が進行し、生活実態が変化しているにもかかわらず、更新時に同じ等級のまま、あるいはそれ以下の認定になってしまうケースは少なくありません。これは、診断書の記載内容が実際の状態を十分に反映できていないことが一因であることが多いのです。
「以前より明らかに大変になっているのに、年金額が変わらない」「更新のたびに不安を感じる」—そうしたお悩みをお持ちの方は、額改定請求という選択肢があることをぜひ知っていただきたいと思います。
最後に
多発性硬化症をはじめ、進行性の疾患をお持ちの方にとって、症状の変化は日々の生活に直結する切実な問題です。弊所は、初回の申請から認定後の生活まで、一人ひとりの状態に丁寧に向き合い、生活の実態を正確に制度に反映させるお手伝いを続けてまいりたいと考えております。
なお、額改定請求の結果は、傷病の種類や症状の程度、診断書の内容など個別の事情によって異なり、必ずしも等級が上がることをお約束するものではありません。しかし、正しい情報整理と丁寧な準備によって、実態に即した適正な認定を目指すことは可能です。
現在の等級に不安や疑問をお持ちの方、症状の進行を感じていらっしゃる方、そしてこれから初めて申請をお考えの方も、どうぞお気軽にご相談ください。